フロランタンはサブレ生地の上にアーモンドやフルーツをのせ、キャラメル化させたフランスの焼き菓子です。かつてヨーロッパの文化の中心だったイタリアのフィレンツェを支配していたのがメデッチ家。この家の令嬢カトリーヌ・ド・メデッチがフランス王に嫁いだときフランスにもたらされたと言われています。
クアラルンプールでも売っていると思いますが、買えばなかなかのお値段でしょう。ちょっとした手間で自作できます。
①サブレ生地を作ります
フロランタンの特徴はサクサクの土台。これを生み出すのがバターをソボロ状に混ぜこんだサブレ生地です。まずこれから作っていきます。バター100gを基準にした分量です。
左上から時計回りに
①薄力粉170g(0.6RM=¥18)
②粉砂糖60g(0.5RM=¥15)
➂アーモンドパウダー20g(0.6RM=¥18)
④バター100g(6.5RM=¥195)
⑤ベーキングパウダー1g(0.2RM=¥6)
⑥卵半個分(0.2RM=¥6)
※バターはできれば無塩で
サブレ生地のコツはバターを練り込まないようにソボロ状にとどめること。すこしバターの粒が残っていてもかまいません。まとめたら最低1時間は冷やして生地を落ち着かせます。
※ このレシピの分量でフロランタン生地約360g、約30ヶ分。冷凍保存できますので多目に作ってもOKです。
② キャラメルソースを作ります
キャラメル化のポイントになるキャラメルソースを作ります。フロランタンだけでなくアーモンド・ラスクなどにも応用が効く便利なソースです。多めに作っても冷凍保存しておけます。生クリーム200ccを基準にした分量です。
左上から時計回りに
①生クリーム200cc(8.5RM=¥255)
②砂糖180g(0.64RM=¥19)
➂薄力粉25g(約¥10)
④バター100g(6.5RM=¥195)
⑤蜂蜜100g(2RM=¥60)
※本来は蜂蜜と水飴が各50gなのですが、KLで水飴は無いので蜂蜜のみ倍量でやってみました。
※ 生クリーム200㏄で作るとかなりの量ができますが、そのままの状態でも具をいれた状態でも冷凍保存できます。クッキングペーパーに入れて冷めたら包んでビニール袋などに入れて冷凍。使うときは電子レンジで温めます。
キャラメルソースにスライスアーモンドを入れれば、アーモンドフロランタンになります。
好みの具で作る場合はベースとしてミューズリーを入れます。日本にいる頃はCalbeeのフルーツグラノーラ(KLでも買えますが)を使っていましたが、高いので休めの物を購入。
左上から時計回りに
①ミューズリー120g(3.6RM=¥108)
②スライスアーモンド40g(1.5RM=¥45)
➂オレンジピール40g(¥20くらい)、市販のポメロの皮で作りました。
④ラムクランベリー40g(1.5RM=¥45)ドライ物をラム酒に漬けました。
ミューズリーに好きな具をトッピングします。ドライフルーツはラム酒か水に漬けてもどしておいたほうがベター。何を入れても良いのですが、カラメル化させるため長めに焼くので、レーズンやクルミは苦みが出るのでオススメできません。
具を合わせてカラメルソースを適量入れて混ぜたらフロランタンソースの完成。
※ カラメルソースの量は適当です。多すぎると焼いている途中であふれる危険があるので、やや少なめに。
焼いてみました
フロランタンは焼いた後の処理が楽なので使い捨てのアルミホイル型を使っています。ただマドレーヌ用で底が浮いているので、熱伝導を均等にするため皿型2枚でプレスして底を平らにしています。
軽く焼いておいたサブレ生地の上にフロランタンソースをセットします。加熱するとソースが自然に広がるので、すき間が空いていてもOK。オーブンや焼く数によりますが、220℃くらいで40分くらい、十分カラメル化するまで焼きます。
焼きが足りないと歯にまとわりつく食感になりカラメル化が不十分。焦げた臭いや煙が出るほど焼くと苦くなって失敗。最後は焼き色をよく見て判断します。
オーブンから出して少しさましたらアルミホイル型から外して冷やします。
上手くできているとサブレ部分はサクサク、具の部分はカリッとしているはず。
試食と原価計算
マレーシアで集めた材料で作ったフロランタンの味はいかに。土台のサブレはサクサクしています、クランベリーやアーモンドもいい仕事をしています。
ただキャラメル部分が少し固い感じ。理由は明白、水飴が無いので蜂蜜を増量したためでしょう。次回は蜂蜜ではなく砂糖増量で対処してみます。
原価はサブレ生地で¥257相当、キャラメルソースで¥539相当、具材で¥200相当、総計¥996。 今回焼いたのは12ヶだけですが、30ヶ分ぐらいはあるので1ヶあたり¥33。
バターと生クリームが少し高いのでこのコストですが、買うのに比べたらすごくリーズナブル。生地・ソースそして焼いた物も冷凍保存できるので、長く楽しめるのもポイント高いです。
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