クアラルンプールに移住して2ヶ月半。引っ越し荷物も届き、オーブンも購入したので趣味の「お菓子作り」を再開したいと思います。マレーシアで買える素材で何が作れるか楽しみです。
近所のスーパーに行ったら普段10リンギット/Kgはするリンゴが大安売り。しかも中国産とはいえ使い慣れたフジです。これはリンゴ系のお菓子を作るしかないですね。好物の「アップルタルト」にしましょう。下準備としてフィリング(詰め物)にするリンゴのコンポート(甘煮)、タルト生地、アーモンド・クリームを作ります。
※ マレーシア1リンギット=¥30で計算しています レート、価格は2023年2月のもの
リンゴのコンポート
リンゴ 1Kg(約7.0リンギット)
砂糖 300g(約1.0リンギット)
ライム 大粒4ヶ(約1.0リンギット)
これでアップルタルトなら25~30ヶ分はあります。冷凍保存できますし、ケーキ、パイなどにも流用できるので多目に作りました。
コストは9リンギット(約¥270)
砂糖・ライムはお好みで増減可
①リンゴの皮を剥いて芯を取り、8等分したら、砂糖を入れて煮込みます。
②レモン果汁の代わりにマレーシア産のライムで酸味をつけました。
➂身によって煮え加減が違うので、柔らかくなった物から上げていきます。
④全部煮えたら鍋に戻してシロップを吸わせます。
④の状態でも使えますが、製菓材料としては水分が多すぎるので、トラタロウ流では電子レンジで数分加熱しては冷やす、を繰り返して水分を抜きます。
タルト生地
バター 200g(約10.4リンギット)
粉砂糖 130g(約0.5リンギット)
小麦粉 400g(約1.2リンギット)
卵 1ヶ約60g(約0.4リンギット)
これでタルトだと30~35ヶ分あります。これも冷凍保存できますので、多目に作りました。
コストは12.5リンギット(約¥375)
バターはデンマーク産で250gという半端な数字。レシピでは日本で多い200gを基準にしています。できれば無塩バターで。今回は有塩を使いましたが、見切り品・同じ価格で2ヶにひかれてしまいました。バターも冷凍保存できます。
砂糖は必ず粉砂糖(パウダーシュガー)を使います。タルトのサクサク感がぜんぜん違いますので。
日本では扱っていないスーパーもありますが、マレーシアではIcing Suger という名称で必ず置いてあります。アイシングとは粉砂糖を卵白や水で溶いて、菓子の上に飾りとして塗ると共にトッピングの固定にも使う技法のこと。
マレーシア人これが好きなうようでクッキー、ドーナッツ、ケーキがアイシングとトッピングでゴテゴテと言えば思い当たる事もあるでしょう。
卵はMサイズを基準としています。マレーシアならCサイズでOKですが、AやBしか無かったら少し減らして入れてください。多いと生地が柔らかすぎになります。
①バターを柔らかくし、粉砂糖と混ぜ、溶いた卵を入れてよく混ぜます。
②ふるった小麦粉を数回に分けて入れ、ヘラで切るように混ぜます。こねると焼き上がりが固くなりますので注意。やっとまとまる程度でOK。
➂ラップに包んで冷蔵庫で一晩寝かせます。
アーモンドクリーム
アーモンドパウダー 150g(4.5リンギット)
バター 150g(7.8リンギット)
粉砂糖 150g(0.6リンギット)
小麦粉 15g Aパウダーに混ぜる
卵 2~3ヶ、180g(1.2リンギット)
ラム酒 少々(なくてもできます)
この量はタルトだと30ヶ分ぐらいあります。冷凍保存できるので余分に作りました。
この材料の中でアーモンドパウダーだけはスーパーでは見つけにくい or 高い、ものです。メガモールの製菓・パン専門店では250g10.99リンギットでありました。
市内に十数軒ある製菓材料チェーン店BAKE WITH YEN は同じ量で7.5リンギットなのでお得ですね。これも冷凍保存できます。
※ 先日某スーパーでBake Bang という商標の菓子素材シリーズを発見しました。アーモンドパウダーは50gで3.8リンギット。高すぎる、買ってはいけません。
※ 最後にラム酒を少々入れると風味が良くなります。酒屋を何軒か周ってラム酒をさがしたがありません。やっと見つけたら恐ろしく高いのでやめました。極端に味が落ちるわけではないのでラム酒は無くてもOKです。
酒好きにマレーシア移住はオススメできない?
マレーシアはイスラム教国ですが、非ムスリムの飲酒はOK。でも、酒税が高いので他の物価に対し酒類は高いです。特にアルコール度数が高いほど酒税も高く設定されているので、日本では安い酒? ( 下戸なので他の酒との価格差がよく分からないけど )であるラム酒は高くなります。
1リッターまで免税で持ち込めるので、一時帰国したとき買って来ましょう。ランカウイ島では無税で買えますが、ラム酒があるかは不明。KLの酒屋でも知らない人が多かったです。
タルト生地の型抜き
冷蔵庫で寝かせた生地は固くなっていますが、室温が高いと伸ばし・型抜きの過程でダレてしまう場合がありますので、エアコンで室内の温度管理をしてください。
①生地から適量をとり、少しもんで柔らかくします。
②打ち粉をしながら2ミリほどの厚さに生地を伸ばし、円形抜型で抜く。
※ 端切れ集めても再利用できますが、なるべくコネないように
※ 型抜きした状態で冷凍保存してもよいです
フィリングの準備
フィリング(詰め物)を用意します。今回は1人分としてリンゴ四分の一をダイス状にカット。あんこが作ってあったので、これでも作ってみます。
組み立てに入ります
型に生地をうまく敷きこむには生地の固さが重要。固からず柔らからず。タルト型が無ければ、厚手の使い捨てアルミ容器でもできます。穴をあけるのは、焼いた時に底がふくらむのを防止するため。
フィリングと内側の生地の間にすき間をあけるようにしてください。
アーモンドクリームの残りは、口金をつけたまま絞り袋ごと冷凍保存しています。
冷蔵庫内で解凍すれば、そのまま使えるので便利ですね。口金に余裕があれば、の話ですが。
焼き上げ
プレート1枚で12ヶ焼きます。190℃、熱源上下コンベクションの基本設定で30分。でも焼きムラがでるので20分で一度取出し、位置を変えました。
完成しました。マレーシアで購入した素材でも、アップルタルトは味にそん色はありません。
ただアーモンドクリームの卵は、Bサイズを2.5ヶ分でも多くてクリームが柔らかくなり、十文字がほとんどつぶれました。まあ、味には影響ありませんが、卵は量を計って入れたほうが良いようです。
あんことバターは相性が良いのであんタルトも美味…なはずですが、まだマレーシアで入手できる小豆で美味しいあんこが作れていないので60点くらい。マレーシアで売っている小豆けっこうクセが強いので苦戦中。
コスト計算
今回はあんタルトも作ってしまいましたが、12ヶ全部アップルタルトの場合のコストを計算してみます。RMはリンギットの略です。RM1=¥30で計算。
リンゴのコンポート(RM3.6=¥270)、タルト生地(RM12.5=¥375)、アーモンドクリーム(RM14.1=¥423)ですが、アップルタルト12ヶにそれぞれ40%、30%、40%しか使っていませんので、実質はRM3.6=¥108、RM4.2=¥126、RM5.6=¥168です。
この合計を12で割ると1ヶあたりRM1.1=¥33くらいになります。日本で作っていた時は1ヶ¥60ぐらいだったので半額です。ローカルスーパーで買い物(高級スーパーは知りません)をするとトータルで日本の半値ぐらいかな、と感じるのでだいたい合ってますね。
マレーシアの食品価格って日本の半分。でも東南アジアとしては高い。でもシンガポールに比べると安い。なんだか分からなくなりますが、また現地素材でスィーツを作ってみます。
※ アーモンドクリームを使ったタルトはフィリングを変えるだけでいいのでバリエーションが豊富。何を入れても良いですが、トラタロウのお気に入りはリンゴ、あんこの他にレーズン、イチジク、イチゴ、ナッツなど。また焼いた物も冷凍保存できます。常温で戻すか電子レンジにかければすぐ食べられます。
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