ネットでニュースを見ているとクアラルンプールで道路が陥没という記事を発見。深さ8mの穴にインド人女性観光客が落ちてしまい、底に流れていた水にまきこまれ行方不明とか。8/23の事件ですがその記事には場所は記載されていませんでした。
8/30の朝ウォーキングをしていたら繁華街のひとつマスジッド・インディアの道路が封鎖されていることに気づきます。ここが事件現場だったようです。すごく身近な場所で起きていたのでびっくりです。
※ 9/1 情報追加しました。
マスジッド・インディアはどんな場所
クアラルンプールに来た観光客が必ず行くのがKL最古のモスクであるマスジッド・ジャメとそこに隣接するムルデカ広場。
マスジッド・ジャメから徒歩3分に位置するマスジッド・インディア周辺はリトル・インディアの一つ。日本人観光客はあまり来ませんがインド系、マレー系、西アジア系の人達が集まる大繁華街です。
マスジッド・インディア通りは宝飾店・インド服飾店が軒を連ねる場所。今の時期はインドからの観光客の姿が目立ちます。パキスタンやスリランカ、西アジア諸国の民族衣装を着ている人達もいて、多民族国家マレーシアの中でも特に様々な文化を感じる場所です。
ひとつ西側のLorong(小道を意味)トゥアンク・アブダル・ラーマン通りは週末(特に土曜日)の夜は最大200軒もの屋台が出店。主にマレー系の地元民が遊びに来ます。
さらにひとつ西側のJalan(大通りの意)トゥアンク・アブダル・ラーマン通りはマレー系の服飾店が並びハリラヤ・プアサや独立記念日の前はセールで大にぎわい。北側にはマレー系御用達のデパートSOGOもあるお買い物天国。
※ クアラルンプールにはマレー系、華人系(中国系)、インド系が住んでいますが、民族によって住む場所がかなりはっきり分れています。マスジッド・インディア周辺では華人はほとんど見ませんし、華人経営の店もトラタロウは2軒しか知りません。
※ 飲食店も豚肉を嫌うムスリム(インド人も豚肉は基本食べない)が多いので中華料理店はありません。一か所だけ中華料理フードコートが隅の方にあるのですが、平日の昼間のみの営業。なぜなら周辺オフィスビルで働く華人ホワイトカラーの御用達ですので。
8/30の朝ウォーキングをしていたら
ちょっと腰を痛めたので大事をとってウォーキングをお休みしていました。久々に出かけ未明のマスジッド・インディアを歩いてみたら、大通りは黄色のテープで封鎖されています。これは独立記念日が近いので何かイベントの準備かな? 明るくなったらもう一度行って確認しょう。
警察官が警備をしていたので「なにかイベントがあるの?」と聞くと違うみたい。お互い英語がカタコトなので分かりにくかったが「落ちた」と言われてピンときました。「インド人の観光客?」と聞くとそれそれと言われたので確定。
※ 9/1追加
その後調べると最初の陥没発生後、約50m離れた道路で第二の陥没が確認されたようです。これを受けてマスジッド・インディア通りの自動車道が全面封鎖されました。
上の画像の赤白障壁で封鎖された場所が第二の陥没現場。最初の陥没現場は警察により閉鎖され入れません。マスジッド・インディアに礼拝に行くムスリムはモスクには入れるみたい。
帰って調べてみると海外の報道番組に地図が映されていました。
間違いありません、閉鎖された工事現場みたいな所が陥没事故現場です。ここは曜日・時間帯によってはかなり人通りがある場所。なによりトラタロウも時々歩いていました。そんな場所がいきなり陥没、深さ8mもの穴があくなんて尋常(じんじょう)ではありませんね。
マレーシアの番組で監視カメラに映っていた事故シーンが公開されていました。普通に歩いていた被害者の足元1m四方がいきなり崩れ、あっという間に被害者が地中に消えてしまいます。こんなの誰が遭遇しても防げません。
被害者の女性は南インドから来て2ヶ月滞在していたそうです。おそらく親戚がこちらにいて訪問されていたのかな。帰国直前に陥没に巻き込まれたそうでお気の毒なことです。
KLで一番危険なのは交通事故と思い気をつけていますが、こんな事故も起こるのですね。マスジッド・インディア通りの地下はどうなっているんだ? おちおちウオーキングにも行けません。
深さ8mもの穴があり、底に水が流れていたという報道に「なぜ?」と思っていました。
番組の中でクアラルンプール周辺にはカルスト地形の場所があるという解説で納得。
これはかつて海底で、石灰岩が形成された場所が隆起してできた土地。石灰岩は浸食されやすく鍾乳洞などが作られます。そういえばKLの観光地でヒンドゥー教の聖地であるバトゥ・ケーヴスは鍾乳洞でした。
スコールの多いKLの地下には浸食され、空洞化された場所が多いということです。早急な調査と対策が当局に求められます。マスジッド・インディア周辺道路も当分封鎖かな。歩道部分は現在通行可ですが、今後の調査・結果によってはどうなるか分かりませんね。ここは本当に多文化の見本市みたいな場所で、日本人観光客にも来てもらいたい場所なのですが。
※ 9/3 安全が確認されたのか、マスジッド・インディア通り封鎖は解除されました。陥没現場の封鎖は続いています。
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