今年のヒンドゥー教の大祭タイプーサムは2/11。前々日の2/9にクアラルンプールでは御神体が山車(だし)に乗せられ、祭りの舞台となるバトゥ・ケーブに移動する儀式・行列が行われました。
この前夜祭とも言うべ行列には数万人規模の信者が巡礼として供奉(ぐぶ・行列にお供すること)し、クアラルンプールの一角が完全にインド人で埋まるという一種異様な光景が見られます。
巡礼行列とはこんなもの
旧イギリスの植民地だったマレーシアにはインド系住民(特に南インドのタミル系)が人口の7%を占め、多くがヒンドゥー教の信者。特にクアラルンプールは住民の1割がインド系で、各地にヒンドゥー教寺院があり、お祭りは大賑わい。


1月の半ばごろからKLのインド人街では黄色い服が売られ、神の一柱であるムルガン神に関連するグッズが目につくようになりました。これはムルガン神のお祭りであるタイプーサムが近いため。
今年のタイプーサムは2/11ですが、その前夜祭を確認するべくチャイナタウンに隣接するヒンドゥー教寺院スリ・マハ・マリアマンに行ってみます。


のバナーあり。
チャリオットは戦車、馬車と訳され
ますが、ここでは山車(だし)と意訳します。
タイプーサム前々日の夜、ムルガン神の御神体を乗せた山車がここを出発し、タイプーサムの舞台であるバトゥ・ケーブに向かうのです。
※ スリ・マハ・マリアマン寺院についてはこちらもご覧ください
新装公開スリ・マハ・マリアマン寺院に行ってみた に移動します



巨大なムルガン神像がある

熱心な信者はここから山車に供奉し、十数キロの道を徒歩で行くのです。沿道には巡礼を支援する人々が飲食物を配り、神々に演舞を捧げます。
1/9 の夜に出かけます
夜の8時過ぎにチャイナタウンに出発。バトゥ・ケーブへと向かう巡礼行列コースを進むと、テントが張られ、巡礼をもてなす準備が進んでいました、




チャイナタウンの西側にあるスリ・マハ・マリアマン寺院前に山車が到着。御神体を乗せる準備をしていました。今回は山車が進む様子を前面から撮りたいと思い、チャイナタウン東側に移動し、山車が来るのを待ちます。




9時に儀式が始まり、行列が動き出すと山車がチャイナタウンの東に到達するのは9時半ごろ?、と推定し待ちます。
9:45、前方に山車がみえました。ところが見えるのに動く気配はありません。それなのに巡礼集団は通過していきます。
どうも今年は山車が先頭ではなく、後から続くみたい。あきらめて巡礼集団に混ざりました。


黄色マーカーがもてなしテントが多い場所
※ 沿道から巡礼集団を見るのも良いですが、一緒に歩くのも楽しいです。チャイナタウンからLRT高架下の道を進み、レブアンパン通り(リトルインディアのひとつ)からマスジッド・インディア横のムンシ・アブドゥーラ通りまで行くのがおすすめコース。
ここはもてなし用のテントが並び、巡礼に飲食物がふるまわれます。どう見てもインド人にもヒンドゥー教徒にも見えないトラタロウや白人観光客にもふるまってくれます。
神々に捧げるためか巡礼を鼓舞するためかドラム演奏、踊り、歌などの演芸も披露されていました。ただ夜遅くなりますので安全に気をつけて参加ください。
体力・根性・やる気がある方は巡礼者と共にバトゥ・ケーブまで行ってみるのも一興でしょう。

手にはお供えのミルク壺

お菓子を配っています



豊穣のシンボルなのです


レブアンパン通りにはバナー、旗、電線などが張られているため、山車が通ると引っ掛かります。係員が長い棒で障害物を押し上げて山車を通すのです。


チャイナタウンのあたりはインド人以外の見物人もいたのですが、レブアンパン通りを過ぎると99.8%(トラタロウ推定)ぐらいインド人。インド以外でこんなに沢山のインド人集団を見たことがありません(笑)。ちなみに残りの0.2%は白人観光客、東アジア顔は見ませんでした。


神々に捧げるためか、巡礼を鼓舞・賛美するためかあちらこちらで演芸が披露されます。
一番多いのはドラム隊の演奏。これはタイプーサム本番でも巡礼と共に進みます。






深夜近くになっても巡礼者の波は尽きません。トラタロウは歩いても帰れる範囲に住んでいますが、そろそろ撤収。明後日はタイプーサムを見にバトゥ・ケーブに行かなければ。
※ 昨年の巡礼行列の様子はこちら
2024 ヒンドゥー教の祭りタイプーサムの前々夜祭に行ってみた
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