マレーシア辞典があったら絶対に載っているのが「オープンハウス」という言葉。イスラム教徒が行う1ヶ月の断食期間(ラマダン)終了後のお休みがハリラヤ・プアサ(アラビア語でアイディルフィトリ)。この時期に友人・ご近所を招くホームパーティーみたいなものです。
マレーシアでは政治家も自分の地盤で大規模に行いますが、カンポンバルで開催されたので行ってみました。
カンポンバルにパーティ会場が出現
カンポンバルはクアラルンプールの中心部にありながら、一戸建てが多いカンポン(村)の雰囲気を残す地域。住人のほとんどがマレー系で、ハリラヤ・プアサやハリラヤ・ハジなどのイスラム教行事を垣間見ることができます。
4月中旬に通りかかるとオープンハウス開催のバナーがありました。すべてマレー語ですがグーグル翻訳してみると「ご招待・アイディルフィトリのオープンハウス」とあります。


当日行ってみると会場には巨大テントが設置され、多くの地元民が集まっていました。

入り口では主催者のジョハリ・ガニ氏(Johari Abdul Ghani)夫妻が地元民の挨拶を受けておられます。ティティワンサ地区選出の国会議員で、アンワル政権のプランテーション・農品大臣というなかなか大物政治家ですね。


まだそんなに混んでいないのでトラタロウも「スラマッハリラヤ」(ハリラヤおめでとう)とご挨拶させてもらいます。「どこから来たの、日本か、ゆっくりしていって」と迎えていただきました。


どんな屋台があるのかな

オープンハウスは友人・ご近所を招く無料ご招待ですが、政治家のオープンハウスには多数の飲食屋台が並びこれまた無料。
場所柄すべてマレー料理でローカル食に興味のあるトラタロウには良い勉強の場になります。いただく前に一通り屋台通りを見て回ります。


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ケリア・グラマラッカ
ほぼイスラム教徒のマレー系はお酒は飲まない代わりに甘い物大好き。小ぶりなドーナッツを揚げ、さらにこれに砂糖コーテイングするケリア・グラマラッカは人気のひと品だがカロリー爆弾。
マレーシア人の糖尿病率高いです。


プトゥはインドの米粉を使った主食のひとつ。米粉生地にヤシ砂糖を混ぜて蒸しあげ、削りココナッツをそえていただく和菓子のようなお菓子。プトゥ・バンブは竹筒、プトゥ・ピリンは小皿(ピリン)に詰めて蒸す違いはあれど味はほぼ同じですね。
プトゥについてはこちらもご覧ください
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砂漠の作物デーツ(なつめやし)は採れないのにマレーシアでは好まれています。これは砂漠気候のアラビア半島に生まれたイスラム教の影響でしょう。同じく砂漠の家畜である羊もマレーシアでは高級肉として好まれます。羊の丸焼きが出る宴席は格が上という感じ。
こんな物をいただきました








いづれマレーシア屋台料理も『世界のB級グルメ』でまとめたいと思います。なかなか良い資料画像が集められました。
宴たけなわでございます
特設会場の舞台では歌手が登場して盛り上げています。






地縁・血縁関係が強いマレーシアでは政治家は地域の親分。親分が地域住民にその威光と太っ腹ぶりを示す行事ですね。昔の日本も同じ感じだったかな。
ちなみに参加者は99.9%(トラタロウ主観)マレー系。華人(中国系)数えるほど、観光客数人、インド系ゼロという感じでした。
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