観光地でもある大都会クアラルンプールですが、ガイドブックにも載っていないローカル色あふれる地域を訪れてみます。今回LRTクラナ・ジャヤ線のタマン・ジャヤ駅(Taman Jaya)の周辺。
自転車で業務スーパーに行く途中に寄ってみたら池と緑の公園、ローカル博物館、高級住宅地にタイ仏教寺院、アンティーク市の開かれるモールと見所が多かったです。
※ あまり観光にも買い物にもグルメにも役立ちません(笑)。KLにこんな場所があるんだな、というだけのお話です。
タマン・ジャヤ駅はどこにあるの?
KLセントラル駅から西に約8Km、LRTクラナジャヤ線で5つ目がTaman Jaya 駅。正確にはここはもうクアラルンプールではなくスランゴール州のプタリンジャヤ地区ですが、完全にKLの都市圏です。連邦直轄領としてのKL市は南北20Km、東西10Km程度で割と狭いので人口の拡大とともにスランゴール州も都市圏に入ってしまいました。
KL市内から国道2号線で西に向かうと道路上にイスラムチックな門が立っていますが、これがKLとスランゴール州の境です。タマン・ジャヤ駅はこのすぐ先、左手に大き目の池が見えるあたり。
タマン・ジャヤ駅から徒歩3分でタマン・ジャヤです
駅名の由来がタマン・ジャヤ。Taman も Jaya もマレーシアではよく聞く地名ですが、それぞれ「庭園・公園」と「勝利・成功」という意味。駅の東にある大きな公園が「勝利公園」なのでした。
以前から良さげな場所と思っていましたが、改修中で入れない、という情報もありまして様子を見ていました。今回行ってみたらOKです。
池の周囲には遊歩道が整備されてランニングコースですが日中は暑いな。東側は樹木が多く、日中でも問題なく歩けそう。
池の南側に車が入れるレーンがあり駐車場もあり、トイレも整備されています。遊具も多くピクニックを楽しむ家族連れが目立ちました(日曜日だったしね)。
東側に住宅地があるが華人(中国系)の居住区かな。赤い提灯が見えたし、犬が歩いていました。イスラム教徒(犬を不浄とする)が多いマレー系の居住区では、犬はまず見ませんので。
でも公園でピクニックを楽しむ家族はマレー系が多かった。どこからか車で来たのかな。
ミニ博物館に入ってみました
タマン・ジャヤ公園に行ってみようと思った理由のひとつが、園内に博物館があること。プタリンジャヤ地区の歴史を紹介するミニ博物館で、簡単な展示ですが入場無料。
クアラルンプール自体が1850年代に錫鉱の発見から開発が始まる新しい年です。開発に伴い中国人労働者が流入します。
やがてゴム栽培が始まり、プランテーション(大規模農園)の労働者としてインド人が連れてこられました。これによりマレーシアの現在の民族構成(マレー系、華人系、インド系)が定まってきます。
クアラルンプールとスランゴール州の境に建設されたゲート Kota Darul Ehsan の解説がありました。1982年に時のスルタン(地方君主)によりオープンされたとか。
まあ、これが有料なら「う~ん」という内容ですがロハですので OK 。なによりエアコンがよく効いて休めます。
タイのお寺にお参りです
公園の南の住宅地の一角に Thai Buddhist Chetawan Pagoda という名称でタイ仏教寺院があるようです。なぜこんな所にタイのお寺が? とにかく行ってみましょう。
行ってみると立派なタイ寺院。チェタワン寺院といい1957年~1962年にかけて建立されたとか。亡くなられたタイの前国王プミポン陛下もいらっしゃったといいます。
そんなにタイ人が多いかというとそうでもなく、参拝者もほとんどは地元華人。まあ仏教も世界宗教なので、どこの国のお寺に詣でても問題ありませんね。
グーグルマップの俯瞰画像で見るとかなり敷地は広そう。本堂・諸仏堂など公開されている建物の他に学校や研修施設が奥にあるみたいです。
「放生鳥」という看板がありまして小鳥を売っています。小鳥を買って放してやることで「功徳を積む」というタイ仏教に多い風習。江戸時代には日本でもやっており放生会(ほうじょうえ)と呼ばれました。
なぜだか孫悟空の像あり。よく見ると三蔵法師、猪八戒、沙悟浄の像もあり。まあ『西遊記』は仏教に関連するお話ですが、タイとは直接関係は無さそうな。
ちなみに三蔵法師(玄奘三蔵)は実在の人物で、7世紀に唐からインドに渡り仏典を持ち帰えりました。荷物を背負った旅姿の絵が残っているのでバックパッカーの元祖であり、『大唐西域記』という旅行記を残しているので旅行ブロガーの元祖ですね。
孫悟空は中国人の民族宗教である道教では「斉天大聖」と呼ばれ神様でもあります。
本堂にはタイの王様ラーマ10世陛下の写真が飾られていました。
さらに周辺をさまよいます
仏教寺院の隣にはプロテスタント系キリスト教会。ここにも大勢の信者が礼拝に来ています。
そしてこの辺り、大きな豪邸が多いのに気づきました。遠くに丸天井屋根が見えたのでモスクかと思ったら違う感じ。グーグルマップで調べても何も表示されないので個人住宅なのか?でかすぎる。
グーグルマップを俯瞰画像にしてみると周辺の家と敷地が広いのが分かります。プール付きの家もあり高級住宅地ですね。
公園と駅の間にグラウンドがありテントが沢山張られています、何かイベントかな。「Festival Folklore」なる看板が出ているが食物テント屋台があるだけ。夜のイベントかな?
最後に行ったのが池の前に建つ Amcorp Mall なる商業施設。週末に大規模なアンティーク市が立つと聞いて寄ってみました。想像以上に多くの店がでる市場で楽しめました。
ここは紹介する価値があるので、こちらをご覧ください。
KL最大級のアンティーク市場 Amcorp Mall に行ってみた に移動します
アンティーク市や常設骨董店が多い以外は小規模なモールにしかすぎませんが、本屋のインテリアやディスプレイが凝っていた。KLのモールにはこんな本屋がけっこうあります。
自転車で業務スーパーに行く途中に寄りましたが、なかなか面白い場所でした。だいぶ時間を取られたので、帰りは電車です。
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