日本から友人ご一家がクアラルンプールに来られたので案内してみました。初日はKLの有名観光地に行くMUST・GO篇。2日目はガイドブックに載ってはいるけど、あまり行く人は少ないローカル色満載な場所に行ってみます。
MUST・GOな場所であるペトロナス・ツインタワーがあるKLCCにも行きましたが、行く方法がローカルですね。ちょっと変わった場所を案内したい、行ってみたい方の参考になればと思います。
※ 友人ご一家が来たのでKLを案内してみた①MUST・GO編 に移動します
①地元色コテコテのチョーキット市場に行ってみた
バックパッカーであるトラタロウが海外に行った時、必ず行くのが現地の生鮮食品市場。旅行者が地元民の生活の一端に触れられる場所です。
モールやスーパーがたくさんあるKLですが、ローカルかつ大規模な生鮮食品市場もありチョーキット、プドゥ、TTDI が3大ローカル市場です。この中でチョーキット市場はアクセスしやすいマレー系の市場なのでオススメ。
市場に行く前にチョーキットの下町を少し散策。歴史のある店舗や庶民向けの店が多い一角。トラタロウのウォーキングコースでもあります。
チョーキット市場は華人(中国人)の店も少しありますが、ほぼマレー系の市場。フルーツ、野菜、肉、魚に分かれていて早朝からにぎわうが、午後は閉める店がだんだん増えてくるので、行くなら午前中がベスト。
生鮮食品市場はウエットマーケットと呼ばれます。肉・魚売り場は溶けた氷水や汚れをながす水で床がビショビショなため。間違っても良い靴を履いて行かないように。
チョーキット市場でお買い物
調理が不自由な旅行者が野菜・肉・魚を買うのは難しいですがフルーツなら可能。手で簡単にむけるランブータン、ロンガン、マンゴスチンやパック売りされているジャックフルーツ、ドリアンならOKですね。
計り売りが主なので表示が無くても「ハウマッチ?ワンキロ」とでも言えば1Kgあたりの単価を英語で答えてくれます。ほしいだけカゴに入れたら重さを計ってくれるので一緒に確認。キロ単価×重さの値段を言ってくれます。
トラタロウは週一ぐらいのペースで買いに行っていますが、外国人だからと露骨にボラれたことはありません。フルーツのキロ単価はKLで一番安いかも。
※販売されているフルーツの種類は季節により変わります
※ チョーキット地区は旅行ガイドブックに治安が悪い地区、と書かれていることもあります。でも現実には早朝~日没前までなら全然問題ありません。現地人しかいない地域なので夜は怪しげな雰囲気の場所もありますが、陽のある間はOKです。ここを生活圏の一部としているトラタロウですが、移住して9ヶ月なんら危険は感じません。
人混みのある地域ですのでスリ、引ったくりの危険はあるでしょうが、それは観光地ならどこでも同じ。観光客はやはり現金・貴重品を持っていますので狙われます。
②カンポン・バルは都会のオアシス
カンポン・バルは高層建築が多いKL中心部の中で、オアシスのように残る緑豊かな、一戸建てが主流のマレー系住宅地。大都市KLの中とは思えないカンポン(村)のような雰囲気を持つ場所なのです。
カンポン・バルとは「新しい村」という意味。1900年代初頭に農業地として開発しようとしたのが始まりで、都市化の進行と共にマレー系住民の住宅地となりました。
大都会の中心部に奇跡のように残る、昔ながらの雰囲気を残す場所。西側入口付近は観光客を見込んで飲食店が整備されましたが、東側には住宅地が広がっています。
カンポン・バルの魅力は新・旧のギャップ。マンゴー、バナナ、パパイヤが庭木となる一戸建て住宅地を歩くと、どこぞの農村を散歩しているような気分。でも顔をあげると高層ビル群が間近に見えるのが不思議です。
この景観を守るためカンポン・バル内の土地の売買・開発は制限されているとか。
グーグルマップを見るとわかりますが、カンポン・バル南端とKLCC北端は200mぐらいしか離れていません。でも高速道路とクラン川により両地域は分断されており、行き来するには大回りする必要がありました。
2020年2月両地域を結ぶ陸橋サロマ橋が完成し、徒歩5分で行き来できるようになりました。橋の上から緑に包まれたカンポン・バルと高層ビルの林立するKLCCが見えるため、新たな観光地にもなっています。夜のライトアップも好評とか。
※ まあ行き来するだけならLRTクラナジャヤ線でKLCC駅ーカンポンバル駅を行けばいいのですが、歩いて行けるのでポイント高いのです。
➂KLCC は KUALA LUMPUR CITY CENTER の略です
カンポン・バルからサロマ橋を渡って少し歩けば、そびえ立つペトロナス・ツインタワーがすぐ見えます。高さ451.9m、88階建ての双子ビルは1998年の建設当時は世界一の高さ。市内のいたる所から見えるその姿はKLのシンボルと言ってもよいですね。
ここから徒歩15分でブキビンタンにも行けますし、GOKLグリーン線でも行けます。
※ 右の韓国企業が建てたタワーは傾いている、という伝説があります。
実際は見ただけでは判定できませんが、現地で検証された記事がありました。
ペトロナスツインタワーは傾いている?iPhoneの水平器で検証してみた! に移動します
お昼はスリアKLCCでローカルフードと思っていましたが、夏の観光シーズンのためかどこも満席。日本料理店でご馳走になりましたが、KLでまともな日本料理店に入るのは初めて!
客層は現地人がほとんどで、ヘジャーブ(イスラム教の服装規定)姿のマレー系女性たちが鍋をつついていたり、インド人が箸で食べている姿が興味深いですね。
④マレー系の繁華街がマスジッド・インディア界隈
マスジッド・インディア~SOGOに続く道路が3本あり、民族衣装店と貴金属店が軒を連ねるマレー系住民の繁華街になっています。30年前に初めて来た時はリトル・インディアと呼ばれたインド人地域で、今もインド人経営の店が多いですが、客層はマレー系が主流。
KLCCからGOKLでも行けますが、乗り換えが必要なので、LRTクラナジャヤ線KLCC駅→マスジッド・ジャメ駅が便利です。
多民族共生が特徴のマレーシアですが、この地域はマレー系インド系だけでなく、様々な国から来た人たちが住んで、働いています。特にイスラム教徒が多くパキスタンやアフガニスタンの民族衣装を着ている人たちが普通にいます。
ただし華人(中国系)はほとんどいない地域で、華人経営の店は知っているかぎり1つしかありません。そして中国人の観光客もほとんど来ません。ここに日本人が歩いていると珍しい存在で見物されかねません(笑)。
日本よりも海外に店舗が多いファミマですが、2016年からマレーシアにも進出しています。こちらで主流のセブンはホットスナック類があまり無いのでファミマは便利。でも、おにぎりなんかは日本と同じぐらいの価格設定で高いです。
⑤インドよりインドらしい?インド人街ブリックフィールズ
KLの中心駅がKLセントラル駅。このあたりはインド系住民の居住区で、KLセントラル駅から南下する大通りにはインド料理店が目立ちます。駅から5分ほど歩いたT字路の南が中心部でインド料理店、食材店、服飾店、菓子屋台等がひしめく場所。
アーチになった装飾柱がある道を歩けばインド音楽が鳴り響き、通りを往く人の90%以上はインド系。インドよりもインドっぽい雰囲気の場所です。
※ ちなみにトラタロウはインド好きで6回インドに行っています。次回はグジャラート州に行きたいな。
マレーシアはヒンドゥー教徒女性に優しいかも
インドよりインドらしいブリックフィールズですが、全然インドと違うのが女性の服装。インドでも男性は洋装(シャツとスラックスなど)が多いですが、女性はほぼ100%サリーかパンジャービドレスなどの民族衣装です。インドで洋装の女性を見た覚えがありません。
ところがマレーシアでは宗教行事の時を除いて、民族衣装を着ている女性はごく少数派。ヒンドゥー教の戒律や習慣は女性に対して厳しいものがありますが、マレーシアでは緩やかなのでしょう。ヒンドゥー教徒の女性には暮らしやすい国だと思います。
曇って強い風が吹いてきたので、ヤバイかなっと思っていたら猛烈なスコール。1時間かそこいらでやむので、お茶をして待ちます。これもマレーシア体験です。
ブリックフィールズからブキビンタンに行くには、KLセントラル駅始発のモノレールが便利。帰りのフライトのため空港に行くにもKLセントラル駅からKTM高速鉄道(55リンギット=約¥1705)、空港バス(15リンギット=約¥465)が出ています。
※高速鉄道・空港バスはKLIA(クアラルンプール国際空港)1と2の両方に行きます。
※料金は2023年8月のレート・価格です、1リンギット=¥31で計算
マレーシアの中の日本
最後にブキビンタンの「ドン・キホーテ」(マレーシア名 DONDON:DONKI )を見てもらいました。日本食品の豊富さと価格の高さに印象深かげな様子でした。
日本食レストラン、ファストフード店(すき屋とか)、イオン、ファミマ、紀伊国屋書店などマレーシアの中に根付いた日系SHOPを案内するのも面白いかもしれません。
※ 紀伊国屋書店で販売される本の7割くらいは英語版です。でも日本語本コーナーを訪れる現地人もあり。主にマンガ・アニメ関係を見に来ている様子ですが。
今日も一日KLを堪能していただきました。移動費はGOKL→徒歩→LRT→GOKL→モノレールだったので1人¥150程度。入場料は無しと今日もお財布に優しい企画でした。
Mさんご一家は明日はホテルからのツァーでマラッカに日帰り旅行。明後日帰国だそうです。最後までお気をつけてマレーシアをお楽しみください。
コメント
コメント一覧 (2件)
友人一家が来たのでklを案内して見た①を、見せてもらいました。 私も86歳で頭もかなり衰え、記憶力も衰えた中でのコメントです。
私がこの投稿を見て、感じることはklはどんな町なのか、どんな施設があるのか、どんな商店があるのか、どんな商品や食品がどのように売られているか、どの様な人達が行き来しているのか、どんな楽しみがある街なのか、住人さんたちはどんな楽しみを求めておられるのか。こんなことを理解出来て、楽しめたのを嬉しく感じています。
コメントをありがとうございました。
クアラルンプールは比較的新しい都市で歴史はあまりありませんが、3民族が共存する興味深い街です。
またKLのいろいろな場所を紹介したいとおもいます。