1957年の8/31はマレーシア独立の日。毎年8/31の独立記念日は祝日で、大規模なパレードが行われています。コロナ状況下では中止されていましたが、昨年より市内のメルデカ( MERDEKA・マレー語で独立です)広場で再開。今年は大規模に行うため行政都市プトラジャの大通りで行われます。100万人が参観するというパレードを見に行ってみました。
パレードはどこで行われるの?
独立記念日パレードの開催地はクアラルンプールの南約25Kmにあるプトラジャヤです。1990年代から開発が始まった行政都市で、多くの首都機能や連邦政府の官庁が移転しており、クアラルンプールやラブアン島に並ぶ連邦直轄領。
MRTプトラジャヤ線が開通して行きやすくなりました。
※ ムルデカ・パレード紹介のHP に移動します
プトラジャヤ駅からメイン会場のプトラジャヤ広場まで2Kmほど。通常なら10分程度だが、出発したとたんに大渋滞。バスだけならともかく自動車の規制が甘いのが原因か。加えて自動車の路上駐車で道が狭い and 二重駐車も当たり前のマレーシアあるあるです。到着に30分近くかかり、歩くのといい勝負ですね。
朝6:00に家を出たが着いたのは8:00過ぎと予想よりも遅くなりました。その結果…
パレードは見えないが100万人のマレーシア人を見た
シャトルバスはパレードの中心地プトラジャヤ広場の近くに着きました。まず広場に行ってみましたら人・人・人の波。丸いタマネギ屋根が目印の連邦裁判所が広場のランドマークですが、人が多くて近づけません!
ごめんなさい、メルデカ・パレードなめてました。プトラジャヤの大通り広いから、どこかにすき間があって見れるよ、と思っていましたが無理!無理!無理!
予想観客数推定100万人は伊達ではなかった。なんとかすき間を見つけるべく、パレードの進行方向に進みます。
パレードの進行方向の東側に進もうとするが、大通りは完全に人で埋まってしまって進めません。ひとつ裏手の道に戻って東進します。
商魂たくましき人々がメルデカ・グッズを販売しています。まあ、年号が無ければ売れ残っても来年に回せますね。
なぜか南アフリカのワールドカップで有名になった細長いラッパ「ブブゼラ」が人気グッズだった。あちらこちらから独特の音が聞こえる。
パレード後半部かろうじて見れました
行けども行けどもパレードが見えるすき間がありません。このままではブログのタイトルが『パレードが見えない独立記念日パレードに行ってみた』になってしまうな。
プトラジャヤ広場から1Km以上離れた財務省ビルのあたりで、なんとか入れるすき間を見つけました。
BOMBA(消防隊)の車輛がやって来ました。
消防車の上で3名の女性隊員が抱えていたのは白い大蛇。消防でなぜ蛇なんだ?マレーシアでは民家に毒蛇が出現することもあり、これに対処するのが消防だそうな。「蛇はおまかせ」のアピール?
2018年には「毒蛇捕獲の名人」と言われていた消防職員が、コブラに噛まれて殉職し話題になりました。血清とか持って行かないの?
トラタロウが潜り込めた場所は徒歩パレードは直進するが、騎馬・車輛は待機所に戻るため曲がる所。徒歩パレードは遠いが、間近に騎馬・車輛が見れるアタリの場所でした。
パレードは消防、警察から国軍に変わります。
戦闘車両はインパクトが強いですが、ひときわ大きな歓声があがったのが戦車の登場。マレーシア陸軍が装備しているのはPT-91Mペンデカルという戦車で、旧ソ連時代からあるT72主力戦車の発展型、ポーランド製です。名称の中のMはマレーシアを意味し、愛称のペンデカルはマレーシア伝統武術の達人を意味するとか。
主力戦車の中ではコンパクトな方ですがリアクティブアーマー、発煙弾投射機を装備し長大な125㎜砲をふりかざす姿は、精悍な鎧武者を彷彿とさせます。
※ 昔ミリタリーファンだったトラタロウの血が騒ぎました
マレーシア軍は総勢11万人で、陸海空の割合は8万・2万・1万人くらい。
どこの国でも仮想敵国を想定して準備・訓練をするもの。マレーシアの仮想敵国は隣接するタイ、シンガポール、インドネシアだろうが、一番ヤバイのが中国との領海問題がある東シナ海。今後海軍予算が増えそうです。
3民族が共生しているが共存はしていないマレーシア
マレー系、華人系、インド系を中心とした多民族共生社会です。でも「共に生きていますが、共に在(あ)りません」。各民族は自分たちのテリトリーを作り別れて生活し、宗教行事なども個別に行い、見に行くこともあまり無いようです。悪く言うと「お互いに無視」、良く言うと「お互いの文化を尊重」している状態。
しかし独立記念日は民族の枠を越えて祝う行事だと思っていました。でも行ってみたら観客の95%(トラタロウ体感ですが)はマレー系。残りは華人系5%、インド系数えるほどでした。まあ、パレード出演者のほとんどはマレー系だったので。ブミプトラ政策(先住民優先)により警察・消防・軍隊の構成員はほぼマレー系です。
各民族それぞれ思うことはあるようですが、自分たちの宗教を至上としたり、民族浄化に走ったりしないことを願います。
パレード終了、帰途につきます
この位置だと帰りはプトラジャヤ広場方面に戻ってシャトルバスを探すより、歩いた方が速いですね。橋を渡って北に行くだけなので迷う心配も無し。
反省とオススメ
① パレードがまともに見れる場所を取るなら、7:00のパレード開始の遅くとも1時間前には行かなければ不可能では?シャトルバスは4:00から運行しているようです。
② 早く行ってもプトラジャヤ広場周辺は超人気で難しそう。離れた穴場を探そう。
➂ プトラジャヤ広場付近の道路沿いは、身動きできないほどの混雑。お子さん連れは絶対やめた方が良い、危険です。なにかで人波が倒れたら圧死しかねません。
④ 飲食物は持参が無難。常設店はやっていますが、臨時屋台村は場所が限定。
⑤ トイレは少ない。仮設トイレ等は見ませんでした。
来年はもっと早く行こうと決意するトラタロウでありました。
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