今年で19回目となる MIHAS ( Malaysia International Halal Showcase )はイスラム教徒が飲食できるハラール食品に関する展示・商談・シンポジウムなどを目的とし、一般人お断り・ドレスコードまであるビジネスの場です。
今年は9/12~9/15まで開催されましたが、最終日のみ一般公開されているので、食生活に興味のあるトラタロウは行ってみます。すると食品関係の展示会のため、多くの出展ブースがサンプルを提供する巨大試食会場となっていました。
MIHAS への道
MIHAS の会場は高級住宅地、コンド、モールなどが多いモントキアラの一角にあるMITEC(Malaysia International Trade and Exhibition Centr)。公共交通機関の便は悪いですが、トラタロウの自宅から自転車で40分でした。
一般入場可ですが3Fの受付で登録が必要(要スマホ)。登録後首からかけるVISITOR入場券をもらえます。これでどの会場にも入れます。
MITEC には初めて来ましたが、なかなか大きな施設です。MIHASのため 大きな体育館ぐらいのスペースを3か所も使う盛況ぶり。2022年には32ヶ国から620社が出展し、90ヶ国から3万2367人が参加したといいます。
※ MIHASのHP に移動します
ハラールとは何?
もはや日本人にも常識になっていると思いますが、ムスリム(イスラム教徒)には食生活におけるタブーがあります。
ハラール(Halal)はアラビア語で「合法、許される」を意味し、ムスリムが飲食可能な物。反対語は「違法、禁止」を意味するハラーム(Halam)です。
ムスリムが飲食できる食品がハラールですが、見かけでは判別困難な食品もあるためハラール認証マークが掲示されたり、袋に印刷されたりしているのがマレーシアの常識。
ハラール認証をする世界統一機関はありませんが、マレーシアのJAKIM(ジャキム、マレーシア連邦政府総理府イスラム開発庁)は1960年代から活動を始めた、かなり権威のあるハラール認証機関。ここからハラール認証を受ければマレーシアや他のイスラム諸国に食品を売り込みやすくなります。
逆に飲食不可のハラームの代表が豚肉と酒。マレーシアでは豚肉・酒を扱うスーパーもありますが、ノン・ハラール売り場が設けられています。
その他に一部の哺乳類、爬虫類・両性類もハラームです。牛・羊などのOKな肉類もイスラーム教の規定に沿った屠畜・加工をしなければハラールと認められません。
現在最大の人口を持つ宗教はキリスト教ですが、30年後にはイスラム教がこれを上回ると予測されています。この巨大市場に参入する食品企業にはハラーム知識と認証は不可欠ですね。
3L会場 政府・州からの出展です
レベル3フロアーはマレーシア内の各州の産物売り込みがメイン。
全部ではありませんが、かなりのブースで試食品が用意されていました。MIHASのHPではお堅いビジネス企画の感じでしたが、食品展示会なので当然と言えば当然。
本物カカオ・ポッド(カカオの入った巨大サヤ)を展示するブースで、カカオ果肉を試食させてもらいました。カカオ豆を覆っている果肉は熟すとフルーツとして食べられる、と知ってはいましたが、実際に食べるのは初めて。
2L会場 各国からの出展です
40ヶ国が参加の様子。日本が承認していないパレスティナやマレーシアも承認してないはずの台湾も「チャイニーズ・タイペイ」(中華台北)という名称で参加していた。
1L会場 出展数最大・試食も最大です
午後になると一般入場者の数もピークに達した感じで大にぎわい。各出展ブースもここぞとばかりに試食を勧めてきます。
入場から3時間、もうこれ以上食べられません。試食品なので量は少ないのですが、数が多いのと間を空けて食べるので満腹中枢が刺激されるのでお腹いっぱいになります。試食で満腹になるなんて初めてですね。
大勢来ている地元民も試食を楽しんでいますが、もうひとつお目当てがあるようです。出展ブースによっては、登録などすると促販用の食品サンプルをくれるみたい。みんなたくましいな。
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