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MM2Hビザを更新してみた④なかなか許可が下りません

観光芸術文化省MOTAC1FにあるMM2H室看板

 2013年にMM2Hビザを取ったトラタロウですが、2022年末にクアラルンプールに移住しました。翌年にはビザの更新がいるため提出書類を集めます。
MM2Hビザを更新してみた①提出書類を集めます に移動します。
 書類をそろえて申請に行ったら必要書類が足りず急いでそろえました。
MM2Hビザを更新してみた②必要書類が足りません! に移動します。
 ビザをもらいに行ったら管轄が変わり、承認書も来ていませんでした。
MM2Hビザ受け取りに行ってみた(速報!場所が変わっていました)…MM2Hビザを更新してみた➂ に移動します。
 MM2Hビザ更新シリーズ最終回です。はたしてトラタロウはビザを取得できたのか?

オーバーステイになりました

 2023年12/18、更新されたMM2Hビザをもらうつもりで入国管理局本部に行ったら、ビザ専用室は閉鎖されていました。
 権限を移管された観光芸術文化省(MOTAC・モータック)に行ったら「あなたの書類が入国管理局本部からまだ来ていないので待て、電話してやる」と言われて待ってました。

順番待ち
MOTAC前の順番待ちです
受付
8:00に受付が開きました

 待っていましたがビザの期限が切れる12/22を過ぎても連絡は無し。マレーシアの出入国関係を調べるとこれはオーバーステイ状態。
 通常はスペシャルビザとやらを出してもらわなければいけない状況のようです。おまけにオーバーステイの罰金も生じるらしい。待っていてもラチがあかないので MOTAC に行ってみます。

 12/27(プトラジャヤ行き5回目)
 朝一番6:00発のバスで出発し、7:30に MOTAC に着きました。係官のおねえさんに相談すると「そうかそうか」という感じでレターを作ってくれます(実際には待ち時間をいれると4時間近くかかりましたが)。

文書1
マレー語オンリーです
文書2
スマホ翻訳するとこんな感じ

 MOTAC から入国管理局本部にあてたレターで、「こやつはオーバーステイになっているのでよろしく処置してね」という依頼書みたい
 これを持って入国管理局本部に明日行っといで、と言われます。おお、これでスペシャルビザがもらえるのですね。なにせオーバーステイ1日あたり30リンギッ(千円くらい)の罰金らしいので、ほっておくと大変です。

MOTAC のレターは突き返されました

 12/28(プトラジャヤ行き6回目)
 また朝一番のバスでプトラジャヤ官庁街へ。もう来ることはないだろうと思っていた入国管理局本部に再度来ました。
 オーバーステイ関係は4Fの部屋。ここは番号発券機が無いので受付に並びますが、パスポートのコピーが必要と指摘されます。
 1Fにコピー屋があるので現地調達可能。

移民局1
マレー語で「ジャバタン・イミグレッセン」

 受付で番号券をもらい、呼び出されたカウンターでMOTACからのレターを出しますが、なぜかいぶかしげな表情をされます。奥に行って上司と相談をしていたようですが、「これは処理できないのでMOTACに戻りな、電話しといてやる」との返事。
 MOTACに戻ってレターを作ってくれたおねえさんに結果を報告。おねえさんは入国管理局本部に電話をして確認するので待っていて、とのこと。
 だいぶ待たされた後、別の係官に呼び出されました。「英語わかるか?」と聞かれたので見栄は張らずに「あんまりできません」と答えると、たまたまいた日本人エージェントを呼んでくれました。

 日本エージェントが説明してくれたところにより、
 移管のごたごたでスペシャルビザの発行を入国管理局本部がするか、MOTACがするか決まっていない。
② MM2Hビザの審査も遅れていて2~3ヶ月くらいはかかるかもしれない。
という状況が判明します。

張り紙
後日こんな張り紙が…

 スペシャルビザが取れないとオーバーステイと罰金が増え続ける。MM2Hの許可もいつ出るのか分からない。何もできないので待つしかない、というトホホな状態です。

 ちなみに入国管理局本部に行ったのは無駄足。これはMOTAC係官の認識ミスなのですが、係官のおねえさんはあやまるでもなくケラケラ笑っておられます。マレーシア人は「ミスはお互い様」ということで問題があってもあやまらない、と聞いていましたがその通りですね。まあ、これが南国生活なのでしょう。

プトラジャヤ詣での日々でした

観光省1
右がMOTAC、左は教育省だったかな?

 1/8(プトラジャヤ行き7回目)
 なんの進展も連絡もないまま年が明けました。電話をくれるというのも怪しいかもしれませんので時々MOTACに行ってみます。
 所定の箱に引換券を入れておくと、許可が来ているかチェックしてくれますが今日もダメ。顔見知りになった中国人エージェントが「2週間ぐらいしたらまたおいで」となぐさめてくれます。

 1/23(プトラジャヤ行き8回目)
 今日もダメ元でMOTACへ。この頃になると焦りは少なくなります。オーバーステイの罰金が1日2人60リンギッが増えるのがプレッシャーでした。でも1ヶ月を越えると日割りではなく1000リンギッ均一。もうこれ以上増えることはありませんからね。
 6ヶ月以上オーバーすると2000リンギッになりますが、さすがにそこまではかからないでしょう。

承認1
これがAPPROVAL LETTERです
個人情報は消してあります

 引換券を出して返却を待ちましたが、なんと APPROVAL LETTER (承認書) が来ていました。入国管理局本部に申請した分はそこが審査するようで、入国管理局本部の印が押されています。1/19日付でしたが、電話連絡なんてありませんでした。
 ビザ獲得までまだハードルはありますが、承認書が出れば道は開けています。
次はスペシャルビザをもらってオーバーステイ状態を解消しなければなりません。

スペシャルビザも待たされました

 1/24(プトラジャヤ行き9回目)
 MOTACでAPPROVAL LETTERを出すと入国管理局本部へのレターを作ってくれました
前回と同じような書式ですが、スペシャルビザは入国管理局本部の発行になったようです。

文書3
オーバーステイは33日に増加
文書4
主要部のスマホ翻訳です

 ちなみにMOTACの日々の諸申請受付は10:00には終了するようです。何かを申請して受け取るのに数時間かかるので、APPROVAL LETTER を受け取ったその日に入国管理局本部へのレターを作ってもらうのは不可能。1日に1仕事しか進みません。

罰金
入国管理局本部の罰金一覧表

 1/26(プトラジャヤ行き10回目)
 入国管理局本部4Fに行きMOTACのレター、パスポートのコピー、APPROVAL LETTERのコピーを提出。
 個人情報とアンケートの記入用紙を書くように渡されます。アンケートには「オーバーステイは悪いことだと認識していますか?」「これからどうしたら良いと思いますか」など反省を促す項目もあります。
 別に意図的にオーバーステイした訳でもありませんし、「あんたらの仕事が遅いのが原因だ」と言いたくもなります。

 でも権限のない窓口の人とケンカしてもしょうがないので神妙にしていました。
 罰金1000リンギッスペシャルビザ代100リンギッと言われましたが想定の範囲内です。想定外だったのが「用意ができたら後日電話するね」と言われたこと。即日発行ではないの?
  また待たされます。

引換券
スペシャルビザ引換証

今日でなんとか終わらせました

 入国管理局本部からの電話なかなかきませんが2/5にやっときました。
 2/7(プトラジャヤ行き11回目)
 朝一番で行きまして8:00受付番号1番です。罰金・スペシャルビザ代支払いなどの事務手続きだけなので9:00にスペシャルビザをGetです。

移民局2
入国管理局本部は7:00に開館
スペシャル
これがスペシャルビザです

 まだ9:00なので今からMOTACに行けば本日の受付に間に合うかも。バス停に行くとちょうどバスが来ます。しかもMOTAC前に停まるP101バス。さらにサービスデイでもあるのか、MOTACまでなら無料で9:20に到着。
 今までの不幸を払拭(ふっしょく)するがごとき幸運3連発。でも邦貨7万円に近い罰金・ビザ代のかわりとしてはささやかな幸運ですね(涙)。

 10:00までの受付に間に合いました。でも混んでいたのか、そのあと延々と待たされまして夕方6時近くになってやっと新しいMM2Hビザを獲得。パスポートの期限の関係で3年分です。
 書類準備から始めると5ヶ月がかりプトラジャヤに出向くこと11回の大仕事でした。

ビザ
MM2Hビザ、背景はMRTプトラジャヤ線

被害甚大でありました

 なんとかMM2Hビザを延長できましたが、かかった労力と無駄に費やしたお金を考えると被害甚大です。ビザ代1年分500リンギッ×2人×3年分は当然かかる費用なのでしょうがないのですが、罰金2人2000リンギッ+スペシャルビザ代200リンギッ=2200リンギッは余分な出費
 さらに能天気なことにビザが予定通り取れる予定で、1月にLCCでホーチミンに行く航空券を予約していました。オーバーステイの状況では出国もできないので没。LCCで払い戻しも難しいので2人分684リンギッがパーです。
 プトラジャヤに行くのも最小なら2回で済むところを11回も行ったので9回分は余分。バス代は2人で往復平均18リンギッと安いのですが、9回も行くと162リンギッ
 上記を合計すると計3046リンギッ。1リンギッ=¥31で換算すると¥94426の出費。わあ、これトラタロウの毎月の生活費(特別な出費が無い場合)より多いです(涙)。

反省しました

 次回の延長・更新でミスをしないよう反省しておきます。
・申請が遅かった
 10年前の初回の申請が1ヶ月ほどで APPROVAL LETTER が下りた経験や入国管理局本部HPの30日という記述から甘く見ていたのが失敗。3ヶ月前には申請ができるように準備すべきだった。
・必要書類の情報収集が不十分だった
 ここまで申請が遅くなった原因は「Proof of family relathionship」が必要だと気づかなかったことが大きい。入国管理局本部HPの情報をうのみにせずにMM2HエージェントのHPなどもチェックしておくべきだった。
・朝一番で行くこと
 MM2Hは1日の受付件数や締め切り時間がある感じ。どこにも書いてはないが不文律のようで、MM2Hエージェントは未明に来て順番待ちをしています。

その他もろもろ気づいたこと

 入国管理局本部関係
 もうMM2Hは観光芸術文化省(MOTAC)に移管したので、ここに来られる方は少ないと思います。でも何らかの都合でオーバーステイしてしまった場合は来ますね。
① オーバーステイの処理担当場所
 入国管理局本部4FのBAHAGIAN PENGUATKUASA(執行部門)と表示がある部屋です。

移民局ドア
部屋の入り口は7:30には開きました

 ② 受付開始は8:00より
 MM2H部屋と違い番号発券機はありません。番号券を受付でくれるので受付近くで待機しました。
 受付で必要書類のチェックがあり、OKだと番号券をくれます。必要書類は要件によって異なると思いますが、パスポート顔写真ページは必須。コピーが足りない場合1Fにコピー屋があります。

一番
頑張って1番をGet

➂ 早めに行きたい
 受付開始8:00の時点ではすいていましたが、9時前には団体が来たりして混んできました。
朝一番にいくのが安全です。

④ クレカは複数用意したい
 支払いはクレカ、デビットカードですが、マレーシアではカードリーダー機が手持ちのカードを読み取ってくれない場合があります。何枚かあればどれかが通じる可能性があります。

⑤ BAHAGIAN PENGUATKUASA(執行部門)室すごく寒い
 マレーシア(または東南アジア)あるあるですが、エアコンが効きすぎる場所があります。
ここがその例ですごく寒い。2回目に行ったときは長袖防寒着を持ち込みました。
 ちなみにここの女性職員は長袖・厚手の制服を着こみ、イスラム教徒なので頭髪は完全に覆っています。あの恰好でも暑くないようにエアコン強め設定なの?

⑥ トイレがよくありません
 地味に困るのがトイレ。1Fからエスカレーターで降りる中庭にありますが、小さいし時々故障で閉鎖されたりしている。館内に他のトイレは発見できませんでした。
 大通りまで出ると裁判所(丸ドームのついている建物)の近くに公衆トイレがあります。

トイレ
ここが問題のトイレ

⑦ マレー語表記覚えておきましょう
 英語で Immigration Department of Malaysia Headquarters(グーグルマップの訳だと入国管理局本部)ですが、現地人に言う時(バスで停まってもらうなど)はマレー語表記の JABATAN IMIGRESEN(ジャバタン・イミグレッセン)の方が通じます。

 観光芸術文化省関係
 2023年12/18からMM2H関連業務はこちらに移管されました。官庁街から少し離れた場所で、行くのは不便になりましたが、トイレはきれいです。
① 現地での名称はこれ
 略称MOTAC(モータック、 Ministry of Tourism, Arts and Culture)で通じます。
 または Ministry of Tourism ですね。

観光省3
ここはそんなに寒くない

② ここも早めに行きましょう
 開館・受付は8:00からですが、7:30にはMM2Hエージェントが順番待ちの列を作っています。受付で氏名、パスポート番号等を記入して入館証をもらいます。
➂ 番号券を Getします
1FのMM2H室に行き発券機で番号券をもらいましょう。7:30に並びだすと、その日の混雑状況によりますが、20~30番目くらいになりました。前にそんなに人はいないのに、なぜこの順番? エージェントは複数の申請を行うので1組分に1枚番号券をもらっているみたい。

④ 早めに行かないと受付終了
 どこにも書いてありませんし、混雑具合にもよるのでしょうが10:00ぐらいで当日の申請受付は終了する場合があります。

⑤ 食事関係は意外に充実
 周囲には何もない陸の孤島的立地ですが、Gフロアーの食堂が割りとメニュー豊富で価格も妥当な金額。ただしマレー系インド系メニューが中心で中華はありません。
 コピーが必要な場合もこのブロックの端にあるミニコンビニでできます。1枚50センと高いですけど。

食堂
MAJUは上級を意味
屋台
お昼には中庭に屋台が並びます

 驚いたことに昼時には観光省と教育省の間のスペースに屋台村が出現。お持ち帰り用のお弁当等が販売されていました。
 どこにでも屋台が出現するマレーシアらしい光景ですが、食物だけでなく衣類なども販売。そんなに売れるのか?

⑥ ここもクレカは複数用意が安心
 ビザ代の支払いはクレカ、デビットカードのみ(昔は現金のみでした)。トラタロウが普段使っている HSBC のカードを出したら読み取ってくれず、他のカードで支払いました。

託児所
託児所あり、職員用かな
春節デコレーションを
春節デコレーションありました

入国管理局本部、観光芸術文化省への行き方です

 KL市内中心部からの行き方は幾通りかあります。
①タクシー…¥4000くらい?(ぼられなければ) ドライバーが目的地を知っているか、調べられるか確認して乗りましょう。
 GRABは使ったことがないので分かりません。タクシーも…
②KLセントラル駅から KLIA Transit でプトラジャヤ・セントラル駅に行き、タクシーで目的地へ。KLIA Transit もタクシーも15リンギッ(¥450)程度。
 これが利便性、費用の点でバランスが良いかな。MRTプトラジャ線で行くのもあり。プトラジャヤ・セントラル駅からGRABも使えます。
※ プトラジャヤ・セントラル駅のタクシー乗り場は、KLIA Transit 駅側にあります。バス乗り場はMRT駅側にあります。線路をはさんで2つの駅が向かい合っているのです。

ピンクモスク
プトラジャヤのシンボルがピンクモスク
右側は首相官邸
KLIA Transit 駅側のタクシー乗り場

➂ コタラヤ・バスターミナルからプトラジャヤ直通バスで行く
 費用は最安、入国管理局本部なら直通。でも多少の土地勘となれが必要かな。

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この記事を書いた人

『KLダイアリートラタロウ』お読みいただきありがとうございます。
姉妹ブログとして旅行と海外食生活をテーマにした『トラベルダイアリートラタロウ』https://tabivoyagetrip.blog/ もありますので、よろしければご覧ください。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんにちは。興味深く拝見しました。
    今現在MM2Hでペナンに住んでいます。
    この12月29日に解約して日本に戻ろうと思っています。
    そこでご質問です。
    MM2Hの解約もOSC MM2Hで受け付けているのですか。
    MM2Hのすべての事項がMOTACに移管されていると読み取れるのですが。
    記事では延長や更新と書かれており解約には触れておりませんでした。

    お手数ですがご連絡願えれば幸いです。 よろしくお願いいたします。

    • 大岡様
      読んでいただきありがとうございました。
      当ブログ・カテゴリー移住の『MM2Hビザを受け取りに行ってみた』に書きましたが、2023年12/18 に入国管理局本部5FのMM2H部屋に行きましたら、部屋は閉鎖されており「MM2Hに関連するすべての事項はMOTAC1F OSCで実行されます」。
      という張り紙がありましたので、解約もOSCだと思います。
      MOTACのHPに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
      トラタロウ

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