経済発展を目指す大都市の悩みが自動車の増加による交通渋滞。800万都市になったクアラルンプールも朝晩は大渋滞がありますが、解消の一助として市内鉄道の整備を進めてきました。2023年3/16、最新のMRT(Mass Rapid Transit、大量高速輸送線)であるプトラジャヤ線が開通し、お祝いに3月いっぱい無料で乗車可能となったため翌日乗りにいきました。
全面開通のMRTプトラジャヤ線に(無料で)乗ってみた Part①P・セントラル編
その後の2週間で10回も乗りに行ってしまいました。お金は無いけど時間はあるリタイア組の特権ですね。いろいろな駅で降りて探索してみたので、その様子をレポートします。
※ リンギット価格の円換算は当時のレート1リンギット=¥30で計算しています
※ 詳細な駅名、順番は myrapid のHPをご覧ください
KLの人口は?
今までKLの人口は、ウイッキペディアの情報で700万人台と思っていましたが、2023年の推定人口は862万人(都市圏人口)だそうです。トラタロウが初めてKLに滞在した1993年のKLは260万人だったので30年で3倍以上の増加。あちらこちら高層ビルだらけになるはずです。ちなみにまだまだ増えそうだとか。
① Kwasa Damansara(クワサ・ダマンサラ)
Kwasa Damansara は Putrajaya Sentralを出た MRT が到着する最終駅。プトラジャヤ・セントラル 駅 は行政都市プトラジャヤに行く要衝で、それなりに栄えていたため、ここも期待できるかな、と思っていた頃がありました。
結論から言うと何もありません。周辺は商業施設などゼロ。MRT Kajang 線に接続するためだけの駅でがっかり。
駅周辺はパーク&ライド用の広い駐車場だけ。道路を越えた東側に少し商業施設はあるけど行くほどの価値は無いかな。2つのMRTの接続地点なので将来的に発展するかも?
② Damansara Damai (ダマンサラ・ダマイ)
カワサ・ダマンサラ駅より3つ目。高架を走る MRT の車窓から目をつけていた駅です。なぜならば GoogleMap で見ても分かるように駅前の街は碁盤目状に整備され、車窓からも屋根がきれいに並ぶ昔ながらの商業地区という雰囲気。
喧噪のKL中心部とはひと味違ったローカルかつレトロな雰囲気の予感がします。
予感は半分当たり、半分はずれです。たしかに昔ながらの商業地区のようですが、開いている店舗はごく少なく、あちらこちら店舗レンタル&セールの表示だらけ。
昔は栄えていたが、いまはシャッター商店街の様相をていしていますね。言ってはなんだが、裏通りは人気も無く、ゴミも散乱していてスラムの雰囲気もあり、暗くなったら入りたくない場所でした。ちなみに Damai はマレー語で「平和」を意味します。
KL中心部と違い一戸建て住宅も多いダマンサラ地区 。
住宅地が見えるSir Damansara Barat 、Sir Damansara Sentral でも降りてみたが、駅から遠いか、壁に囲まれて入りずらい雰囲気で、住宅地探訪はできませんでした。
➂ Metro Prima (メトロ・プリマ)
マレーシアの華人(中国系)人口は2割ちょいですが、クアラルンプールに限定すると43.2%(2010年の統計)。それを実感するのがメトロ・プリマ駅周辺。道行く人は東アジア顔で商業施設は漢字の看板であふれます。
イオンやBIGもあって活気のあるプトラジャヤ線北部の中心地。名前もカッコイイね。
ここは商業の中心地なので BIG →ローカル商店街→イオン の順番に周ってみました。
一袋3~5リンギットの小分け商品が多い。子供が喜びそう&ハズレでも損害が少ないので冒険買いができます。
中国でも買ったサワージェリーと桃のドライフルーツを購入。ジェリーはOKだが、桃は変な中国味がついていて失敗。まあ、3リンギット(¥90)ならあきらめもつきます。
④ Kepong Baru (ケポン・バル)
メトロ・プリマからKL中心部側にひと駅、歩いてもいけるが日中は暑いですね。
商業施設は少ないですが華人が多いため、駅から続く Jalan Kepong Baru 沿いに地元民が利用するローカル食堂が軒をつらねます。行列のできる焙り鴨屋や肉骨茶の店が多く、知る人ぞ知るグルメストリートです。
詳しくは
マンゴーローの名店・記得食(K.T.Z FOOD)で食べてみた をご覧ください。
⑤ Jinjang (ジンジャン)
Kepong Baru からKL中心部側にまた1つ移動すると ジンジャン駅。地図を掲示する気にもなれないほど周囲には何もありません。訪れるとしたら、ここから発着する無料バスGOKL・MAGENTA線に乗る場合しかありませんね。
行先も分からず乗ってみたらモントキアラを周って帰る路線でした。
途中で美しくも巨大なモスク横を通過して驚愕。Masjid Wilayah Persekutuan と分かり後日訪れました。ボランティアガイドの方が丁寧に案内してくれます。
詳しくは
KLの知られざる名モスク、マスジット・ウィラーヤに行ってみた
をご覧ください、オススメです。
⑥ Ampang Park (アンパン・パーク)
いきなりKL市内中心部です。高層のオフィスビルが立ち並ぶビジネス街ですが、逆にあまり行かない場所かもしれません。KLCCにも徒歩10分ほどで行けますが、隣にIntermark Mall があります。
⑦ Conlay (コンレイ)
住宅用高層マンションが並ぶ地域でまず行くことはありません。でも、日本大使館に公共交通機関で行く場合は、最寄り駅です。
今まで公共交通機関で日本大使館に行く場合の最寄り駅はケラナジャヤ線アンパン・パーク駅で、徒歩20分はかかっていました。
コンレイ駅からなら半分の徒歩10分で着きます。たかが10分ですが、日中の暑さの中を行く場合は大きいですね。
いや、タクシー使えよと突っ込まれるかもしれませんが、バックパッカー兼リタイヤ組には、この距離でタクシーという発想はありません。
⑧ Chan Sow Lin (チャンソウリン)
どう見ても中国人の名前です。調べてみたら陳秀連、実業家でクアラルンプールを作り上げた人達の1人です。でも、北京語の音ではないので、福建語音かな?
駅の周りにはLRTアンパン・ラインとスリペタリン・ラインの駅しかありませんが、徒歩圏内に Sunway Velocity のモールがあります。
20分ほど歩くと左手に Velocity Mall があり、前方にイオンも見えてきます。でもここはMRT カジャン線のマルリ駅で降りた方がどちらに行くにも好都合。乗車無料でなければプトラジャヤ線を使う意味はあまりありません。
いやいや、元気寿司太っ腹! 宣伝のためだろうが18.8リンギット(¥584)で提供しているメニューを50食も無料提供。交通費も昼食代も無料ですんだ良い日です(笑)
おまけのMRT画像
鉄道ファンの方、お楽しみください
数瞬ですが動画です、拡大してどうぞ
動画を何回も見ていると左側に見覚えのあるモスクがあります。Kampung Baru 駅の手前かな。自転車でも走っているルートなので、だいぶ精通してきました。
トラタロウです。お読みいただきありがとうございました。クアラルンプールのLRT、MRTは無人自動運転のため、前面窓?で景色を楽しめます。お好きな方は乗りにこられては?料金も始発駅から終着駅まで乗っても数百円レベル。マレー鉄道オリエント・エクスプレスと組み合わせるのも良いですね。こちらは料金数十万円レベルですが。
※ 先頭車両の前の窓は何と呼ぶのか? 前面にあるから「前面窓」と書いていましたが、鉄道ファンの知人に聞いたらそれでOKだそうです。そこからのながめを「前面展望」と呼ぶとか。なんだかカッコイイ響きです。(2023/4/28追記)
コメント
コメント一覧 (2件)
興味深いブログをありがとうございます。
これから楽しみに読ませていただきます。
実は、こちらのブログは偶然発見しました。
不躾な要望なんですが、できればブログ村のサブカテゴリーで「マレーシア情報」にも登録していただけるとありがたいです。
お読みいただきありがとうございました。
実は「にほんブログ村」へは4/19に参加し、「マレーシア情報」「クアラルンプール情報」に登録しました。
さっそくKL在住の方々に読んでいただき嬉しく思っています。
また、多くの先達が書かれたブログからマレーシア生活で必要な情報を得やすくなったのでありがたいことです。
海外生活で各種情報はとても大事なので、良い情報を発信できるよう頑張ります。
トラタロウ